超高齢社会時代 生活移動弱者をつくらないしくみづくり | 事業を生みだし、未来を創る、事業構想大学院大学(東京・表参道)
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超高齢社会時代 生活移動弱者をつくらないしくみづくり

SITAS 普及促進事業 Society Impartial Transport Assist System

【起業、地域活性】

プロジェクト概要

松田吉広まつだ・よしひろ
MPD 1期生
株式会社エディラインソリューションズ 代表取締役

地域の移動のしくみをユニバーサルデザイン化する取り組み

前職は自動車メーカーの企画先行開発部門で技術渉外や先進安全技術、クルマのユニバーサルデザインの研究開発に取り組んでいました。先進・先端技術のSeedsのビークル開発業務の中で、多様化するNeedsに取組むには、モビリティという移動のしくみ自体に、クリエイティブな構想力を社会導入していく必要があると感じておりました。日本には国民の“移動権”を明文化した法律「交通基本法」はなく、そこに向けて「交通政策基本法」が公布制定されています。その下には、モビリティ政策には公共交通空白地域を無くす為にバスやデマンドを主軸にした事業と、福祉タクシーやリフト付き福祉車両を主軸とした事業があります。前者は広く“国民”が対象であり、後者は狭く“要支援、要介護”の方や高齢者の方々です。

しかしながら都市郊外地域はスプロール化しており、バス路線が組めない狭い道には小型化したコミュ二ティバスが運行し、さらにタクシーをバス運行化するデマンドタクシーで、より狭い道をカバーさせます。また要支援要介護者や高齢者の生活支援で、地域包括ケアが移動を区間限定サポートしていきます。ビークル政策にはバス・タクシーのバリヤフリー車両の開発が事業化され、産官学でバス・タクシー車体のバリヤフリー、ユニバーサルデザイン化の開発が進み、その普及促進事業があります。

このような中で起業後に地域社会をリサーチすると、子育てママはバスのタイムテーブルで動けない。元気高齢者が最寄りのバス停まで100mの歩きに両手に買い物袋を持って苦労する人がいる。デマンドタクシーは4人乗りなら、5番目の停留所の人が乗れない。このようなリアルワールドの領域と、ビークルとモビリティ、ITSの革新領域と、法規制・国際基準の領域が同期せず温度差がある以上、未来社会のシナジー効果も描けない“今”があることがわかりました。 

事業構想計画

私は、ヒトとヒトとの繋がりを蔑ろにする技術先行主義の考えだけでは今後、深刻化する社会問題のスピードに対応しきれないのでは、と焦りを感じていた時に本大学院の開学を知りました。前述の各領域の進化には、本質的な共通するしくみづくりの構想が必要で、それには視座・視野・視点を変える最新の修学の場ではないかと直感し、また母の術後介助の必要から入学を決断しました。

私の構想のテーマは、現行法規制の枠内でタクシー運行機能を活かした「移動のしくみのユニバーサルデザイン(UD)化」です。駅前・病院待機、流し営業でなく居住区に配備させます。対象者は先述した政策から溢れる生活移動弱者の方々。具体的には介護予備軍の自立生活を頑張る高齢者と、妊産婦や子育てママになります。それが「おもいやりタクちぃ™:お出かけ移動サービス」事業です。UDタクシーを地域毎に分散配備(タクシーシェアリング)して狭域限定運行する方法です。在学中に狭域決定方法のアルゴリズムを考案し特許出願後、大学院最初のビジネスモデル特許を取得しました。起業から3年を迎えコンサルティング業として、この社会導入の社会実証実験を東京三鷹市の協働研究事業、横浜市金沢区では横浜市大COC事業として研究委託事業に採択され実施し、新たな気付きが財産となりました。現在、事業構想を社会実装化するために、志同じにするタクシー会社をパートナーとして次年度運行に向けて事業計画を実践開始するところです。

update

2015年12月 本プロジェクトを公開