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現役院生

チャレンジに年齢は関係ない 学び続ける意欲

 

 

 

〈プロフィール〉

渋谷 浩司さん

税理士法人Sincere 代表社員

仙台校2023年度入学

 

 

1961年生まれ。大学卒業後、㈱七十七銀行へ入行。会計事務所を経て、大手外資系清涼飲料メーカーの新会社設立に関わり、財務、経理の責任者に。大手半導体製造装置メーカーへ転職し、経理、財務、人事総務、製造、生産管理など幅広い実務を経験。2009年、渋谷浩司税理士事務所を立ち上げ、独立。2015年、税理士法人Sincereを設立し、代表に就任。

チャレンジに年齢は関係ない、と入学を決断
 税理士事務所を立ち上げるまでは、銀行、飲料メーカー、半導体製造装置メーカーに勤め、経理・財務・人事総務・製造・生産管理など幅広い実務を経験した渋谷さん。その豊富なキャリアを生かし、税務面だけでなく、独立開業や会社設立、個人から法人成り、資金調達など経営に関しても幅広くサポートしているほか、人事に関する研修なども行っている。創業来、順調に顧客を増やしてきたが、「お客さんがさらに成長をされていくとともに、経営に関するアドバイスについてもさらに高いレベルが求められるようになってきて、もっと勉強をしていかなければいけない」と痛感していたところへ、顧客の1人が、事業構想大学院大学仙台校で学んでいることを知った。
説明を聞きに仙台校を訪問し、興味を持ったが、60歳を超えての入学に不安を感じていたという。そこへ飛び込んできたのが、かつて半導体製造装置メーカーに勤務していた時に尊敬していた社長が73歳にして世界の半導体業界をリードすべく新たな会社を立ち上げたというニュースだった。「いくつになられてもチャレンジングな姿勢を見て、迷っている場合じゃないとスイッチが入りました」と入学時の決断を振り返る。

 

脳が興奮して眠れないほど学びから刺激を受ける

 大学院で受ける講義については「面白い、の一言に尽きます」と渋谷さん。「社会に出て経験を積めば積むほど自分の殻が固まっていってしまうもの。講義を聴いていると、その殻が打ち破られていくのを感じます」。なかでも田浦俊春客員教授の「イノベーションの発想」は、「ご自身が会社におられた時に発想が湧いた瞬間を紐解いていく講義は刺激的でした。過去データ分析に基づいた問題解決脳ではない非分析的な思考の重要性を繰り返し説かれていました。在学中の2年間で事業構想をまとめなければと考えていたのですが、先生からは、いつ構想は降ってくるかわからないので期間に縛られることはない、とおっしゃっていただき気持ちが楽になるとともに考え方も自由になりました」。
 また、松行昌輝教授の「事業構想の戦略」からは「成功する起業家の5つの共通点についての法則を講義でお話しいただき、それを実際の自身の仕事に当てはめながら考えていくと、発想の引き出しがとても増えていくという感覚を得ることができました」。それぞれの講義を聞いていると一方が直感的なお話の内容であるのに対し、他方では論理的であることから「初めは整理しきれずに脳が興奮して、眠れないほどでした。3カ月ほどたってようやく慣れてきました。60歳を過ぎましたが、勉強を始めるのに年齢は関係ないなと実感しています」と話す様子からは、豊富な学びから多くの刺激を受けている喜びが伝わってくる。
 世代の異なる同期生と机を並べて学べることも大学院ならでは。「皆さんとてもオープンに接してくださるので若返った気持ちになります」。また、仙台校の良書蔵書の多さも魅力の一つだという。

 

学び続ける姿勢をトップ自ら示す

 大学院に通うことを決めた時には、税理士法人の従業員にも真っ先にそのことを説明し、快く理解してもらったという。「経営者になっても、またこの年齢になっても新たなことを学ぼうとする姿勢は若い世代の方にとっても刺激になれば良いなと思っています。わたしたちの仕事はものをつくっているわけではなく、知識を得ていかなければ成り立たない仕事です。その知識も時代とともに価値が変わっていくので、常にアップデートしていかなければなりません。そのためには学び続けなければいけない、ということも背中を見て感じてもらえたらうれしいですね」。
 現在、渋谷さんが温めている事業構想は、顧客である経営者の交流の場を設けるとともに、そこへデザインやアート、ものづくりにかかわる人たちにも加わってもらい、新しい発想や事業が生まれる場をつくることだ。ゆくゆくは一税理士法人の中にとどまらず、エリアにある個々の税理士事務所同士の交流の場にしたいと考えている。「交流する場についても事務所の中で集まるというよりは例えば、山歩きをしながら、といったように自然のなかでより本音で話せるような環境で集まる仕掛けづくりも大事かなと思っています」とアイデアの一端を示す。
 「インプットすることが多すぎて、学んだことをどうアウトプットとしてまとめていくかもこれからはしっかり考えていきたい」と話す渋谷さん。「事業構想大学院で学ぶことに少しでも興味を持っているのなら、まずは大学の雰囲気を見学して、通うことへの不安も含めて窓口に方に話してみると親身に相談に乗ってくれます。学校は仙台駅にも直結しているので便利。まずは行動を起こしてみては」と呼びかけています。

 

渋谷 浩司

渋谷 浩司

(しぶや・こうじ)
税理士法人Sincere 代表社員
仙台校2期生(2023年度入学)