院生紹介

豊富な知見と
実務経験を有する社会人院生たち。

院生紹介

社会の一翼を担う事業を創出する人材を、多数輩出している事業構想大学院大学。
幅広いフィールドにて事業構想を実践しつづけている、院生の活躍を紹介します。

IsaoAbe

仙台校3期生 [2024年度入学]
ビジネスホテル経営

宿泊施設を拠点とした地域活性につながる事業構想を目指して

ホテルを核に地域に人を呼び込めるように

宮城県栗原市にシングル24室、ツイン、和室を合わせた計30室のビジネスホテルを経営し、宿泊客の9割がビジネス客利用だ。コロナ禍で宿泊客は減少したが、補助金を活用してリノベーションを行いワークスペースも構えた。また、周囲に田園地帯が広がっている地の利を生かし、収穫された稲わらを飼料に牛を育て、牛のたい肥で稲を育てるという循環農業で作られたお米を使った料理も評判を呼んでいる。「今後は地域の豊富な食材を使って観光利用にもターゲットを向けていきたい」と阿部さんは語る。
宿泊業の経営の一方で一時は調理師学校で調理を学ぶことも考えた時期もあるなどこれまでも悩みながら経営を続けてきたという阿部さん。「大学も商学科を卒業しているのですが、新しい事業を組み立てることに興味を持っており、アイデアを実践に移すことのできる学校がないかと探していたときに事業構想大学院大学が仙台に開校すると聞きました。いつか通うことが念願で、3期生で応募することができました」。
入学に当たっては社内から「社長に現場を離れられては困る」との反対論もあったとのこと。「最後はみな気持ちよく送り出してくれました。しっかりタイムマネジメントを行いながら通い、しっかり会社に還元しないと、と思っています」と表情を引き締める。また、地元の中小企業家同友会の経営指針作りと重なって負荷がかかることに不安を感じていたそうだが「やってみるとできるもの」と自信を得ている。
大学院ヘは学割の定期を使って電車で通っている。「当初は仕事のやりくり上オンライン受講が多くなると思っていたのですが、宿直のある水曜日、金曜日はオンラインで、それ以外の月、火、土曜はリアルで参加するようにしています。入学式の時に手を挙げて発言したことを目にとめてくださった先輩院生から声をかけていただき飲みに行ったことをきっかけ私も同期を誘うようになり、何度か飲み会をしています。異なるフィールドで働く仲間との出会いも新鮮で、すごくいいスタートを切れました」と笑顔で語る。

 

大学院は自分の心を解放できる場

毎回の講義は「教授陣の講義が斬新で、自分を解放して自由に考えていいんだよと言われているような気がして自信を得た気がします」と話す。「特に松永エリック・匡史先生の講義は、アートの発想を取り入れながら今考えていることをぶち壊して新たなことを考える手法に非常に興味を持ちました。通ってよかったと思える瞬間でした」。
阿部さんが経営するホテルは東北新幹線のくりこま高原駅が最寄りだが、駅からのアクセスも決して良いとは言えず、2次交通の問題にも直面しているという。「近年は周辺の飲食店も減少しつつあり、若い人も市外に出ていってしまっています。地域に魅力がなくなってしまうと私たちホテルの経営も厳しくなります。外貨を稼ぐことのできるホテルならではの特性を生かしながら、周辺お店や施設に人を流して地域とともに潤うまちづくりを模索しています」と地域への思いを語る阿部さん。そのためにも、地域の魅力づくりは欠かせないと考えている。

 

「できることから事業として実践していきたい」

事業構想大学院大学における事業構想については、「宿を基幹に地域の施設が連携して人を呼び込むアイデアを考えていきたい」と話す阿部さん。そのための仕掛けの一つとして地域にある第三セクターが運営する宿泊施設との連携が欠かせないと考えている。「そうした施設の指定管理を受けるか、もしくは払い下げを受けて自ら経営するかなどさまざまな選択肢の中から民の力で地域を元気づけていきたい」と話す。
「まだ授業は始まったところですが今度の2年間は長いようで短いと思っています。大学院で得られた知見や他の観光地の取り組みも参考にしながら早急に事業構想にまとめ上げ、できることからでもすぐに事業として着手し、失敗しながらでも前に進めていくことができたら」と、大学院で体得したことを実践に移していくつもりでいる。