A. 高校時代から記者志望で、中日新聞社に新卒入社しました。20年間、地域取材などを中心に記者として活動していましたが、新聞業界の変化に伴い、新規事業開発部門に異動。人材採用領域で事業開発に挑戦しましたが、事業構築や収益化に苦戦し、実証実験を経て撤退。これを機に大学院進学を決意しました。
Q. 大学院での学びについて教えてください。
A. 入学前は講義中心のイメージでしたが、実際はグループワークが多く、アウトプットの機会が豊富です。事業構想を考える中で、相続や介護などの領域に絞り、WEBメディアとサービス導線を組み合わせたプロトタイプを構築中です。弁護士や税理士など専門家からフィードバックを得ながら改良を重ねています。
Q. アイデア出しは得意ですか?
A. 得意ではありませんが、事業構想を進める中で習慣化されました。布団の中やお風呂など、日常の中でふと浮かんだアイデアを携帯のメモに記録し、これまでに90件以上蓄積しています。好きではなくても、やるべきこととして取り組んでいます。
Q. 家庭との両立はどうされていますか?
A. 小学生の子どもが2人おり、特に下の子はやんちゃなので夜の授業との両立は大変です。夫の勤務スケジュールに合わせてリモートとリアルを使い分けていました。リアル授業の方が学びは深く、可能な限り参加するようにしています。
Q. ゼミや授業で印象に残っていることは?
A. 岩田先生と竹川先生のゼミを受講しています。タイプが異なる先生方から、前半・後半の構想やコミュニケーションをバランスよく学べています。また、早川先生の「事業構想のための知財戦略」はアイスブレイクがユニークで、屋久島の話などから自然に知財の話に入っていく構成が印象的でした。
Q. 大学院での履修計画や時間割について教えてください。
A. 1年目は前期に7科目8コマ、後期は6科目7コマを履修しました。2年目も同様に6科目を履修し、月曜のスピーチ授業も加えているので、実質的には大きな変化はありません。ただし、2年後期は事業構想計画書に集中する予定で、ゼミ以外の科目は抑える計画です。
Q. 院生同士の交流については?
A. 院生同士の交流って、ほんとに深いんですよね。事業構想を話すときに、なんでそれをやりたいのかって説明するじゃないですか。そうすると、その人の人生背景とか価値観が見えてくるんです。1年間、みんなの発表を聞いてると、どんな考え方で育ってきたのかがだんだんわかってきて、すごく深い相互理解が生まれるんです。休み時間の雑談もそうだし、単なるクラスメイトっていうより、同じ目標に向かって進む仲間って感じですね。
Q. 記者としての人間関係と、大学院での院生同士の交流にはどんな違いがありますか?
A. 個人同士の信頼関係がベースという意味での違いはありません。ただ、記者としては職責としての線引きがあり、大学院の方がより個人にひもづいた深さがあります。異業種の視点から多様な意見を得られるのも大きな学びです。
Q. メディア業界の方に大学院進学を勧める理由は?
A. メディアの仕事って、どうしても同じ価値観の人たちと働いてることが多いんですよね。だから、外に出てみないと得られない視点ってあると思うんです。大学院では、自分の業界が他の人からどう見られてるのかとか、率直な意見を聞けるんですよ。それがすごく刺激になるし、変化しなきゃっていうモチベーションにもつながると思います。
Q. 自身の変化について感じることは?
A. 自分ではなかなか気づかないんですけど、周りと比べると新しいことに対して臆病じゃなくなってきたかなって思います。もともと事業開発で失敗した経験があるので、チャレンジすることに慎重だったんですけど、大学院で毎日のようにケーススタディを聞いてると、挑戦することの価値とか、失敗の受け止め方が変わってきた気がします。
Q. 最後に、進学を迷っている方へメッセージをお願いします。
A. 外に出ないと得られない視点って、ほんとにあると思います。仕事や家庭との両立は確かに大変だけど、やり切ったっていう経験は、人生の中で大きな宝になると思うんです。ちょっとでも興味を持ったときが、進学のベストタイミングかもしれません。