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新規事業

品川地区におけるエリアマネジメント構想 2020年 東京オリンピック・パラリンピック開催からその先の日本に向けて

 

現在そして将来に向けたコミュニケーション領域において、JR東日本の子会社として戦略的に企画・推進しています。今は経営企画局において、広義な意味の「エリア」の価値を向上させることでJR東日本グループ全体に貢献し、世の中をもっとよくすることを目指した中長期プロジェクトに関わっています。

大学院への入学のきっかけは2つ。2011年3月11日の東日本大震災と2012年夏のロンドンオリンピックです。今や2,000万人にも届きそうな訪日外国人旅行客数を、何とか1,000万人の大台の乗せるための観光庁の施策や農水省の食育などの仕事を通じ、「モノを売るための広告」と違った視点でビジネスを見始めていた矢先、あの震災が発生しました。暫くの間、ほとんどの広告はストップし、失業状態。そして実際に被災地に足を運び、その光景を見た時に自分の人生観、仕事観が大きく変わりました。これからの社会、日本、世界はどう動いていくのか。世の中をもっとよくしたい、そのために自分にできる事は何かを真剣に考えました。また、その翌年に行ったロンドンで、健常者も障がい者もバリアなく盛り上がっているオリンピック・パラリンピックに接し、この大きなイベントの力を目の当たりにしました。

そのような時に知ったのが、この事業構想大学院大学の存在です。出来たばかりの新しい組織だからこそ、自分の進むべき道を見つけるヒントがあるのではないかと、即断しました。

 

多様な人々が交流する「場」を創る
入学時に漠然と想定していたテーマの方向性は、東北の復興と2020年に向けた東京のデザイン。その後、2020年のオリンピック・パラリンピック東京開催が決定し、山手線に新駅が出来ることが発表され、事業構想は明確となりました。2020年の世界最大級のイベントは、わずか数週間の通過点かもしれませんが、これを契機に開催地の東京だけでなく、日本全体をもっと良い方向に進めることができると確信し、JR東日本グループの一員として、自社に新規事業を立ち上げたいと考えました。2020年をターゲットイヤーに品川~田町駅間に暫定開業予定の山手線新駅という格好の「素材」を、日本の優れた技術、文化、伝統、食などにおける世界に向けたショーケース化、国際交流や地方創生にも繋がる拠点となるような多様な人々の交流の「場づくり」を目指すものとしました。

自分の事業構想はあまりにも大きく、先の長いものであり、マネタイズも含めて具体化させることが難しかったです。だからこそ、在学中には先生方をはじめ共に学ぶ学生からも様々なアドバイスや意見を頂き、深く議論を重ねてブラッシュアップ出来ました。そして、社内でも数人の協力者に恵まれて自主提案する機会を得、先行き不透明な状態ではあるがプロジェクトとして動かせることとなりました。

大学院修了後に、営業職から経営企画局という今の部署に異動し、現在は事業の精度を高め、より具体化することを目指して日々奮闘しています。ここまで漕ぎつけたのも、何度か挫けそうになった時に勇気を与えてくれ、応援して下さった大学院の関係者の方々の力が大きいと痛感しています。考えたことを形にし、それを何度も何度も人前で発表して反応を確認できる環境は貴重な時間であり、修了後に活かされています。

「社会の一翼を担う事業を構想し実践する人材、長期的な視点をもったあたらしい産業を生み出すような人材を輩出する」ことを目的としている本学には、今後も関わっていきたいと考えています。

大武 みなみ

大武 みなみ

(おおたけ みなみ)
株式会社ジェイアール東日本企画  経営企画局 局次長 エリア価値向上プロジェクト
東京2期(2015年修了)